平成28年3月19日(土)に開催されたセミナーの様子を紹介します


 講義1
「予混合燃焼と拡散燃焼、層流燃焼と乱流燃焼、燃焼器の仕組み」
  
あらかじめ燃料と空気が混合してある予混合燃焼と燃焼時に空気を取り込む拡散燃焼について学習した。ガスや空気の流量と燃焼速度の関係、炎の様子、吹き消え、逆火などがなぜおこるのか学習し、燃焼速度を測る。 バーナーで空気の流量を変化させると炎の様子が変化する。吹き消えがおきない程度に空気を入れると乱流燃焼(ゴーッと言う音がするような燃焼)がおこる。 バーナーのノズルからは燃料であるガスだけ噴出するのではなく、空気が共に吹き出す。このとき乱流燃焼がおこり、吹き消えがおこりやすくなる。バーナーはノズルカバーやガスが渦を巻くようにするなど吹き消えがおきないような工夫が成されている。バーナーを分解してこれを観察した。

 講義2「燃焼範囲、燃焼速度、燃焼温度、燃焼の化学反応
                 – 連鎖反応等について -」

燃焼管の中でブタンガスと空気をあらかじめ混合し、着火する。燃料が多いと管の外で燃焼がおこる。空気の量を増やしていくと徐々に炎が燃焼管の中に入り込む。理想的な混合比(理論混合比)にすると管の奧まで炎が進入する。理論混合比より薄い場合、乱流燃焼がおき、ポンッという音がして急激な燃焼がおこる。 理論混合比は燃料の炭素が完全に反応するときの空気の量によって決まる。ただし空気中の酸素濃度は20%なので讒訴料の5倍の空気が必要になる。 燃焼速度が速いのに燃料・空気が十分な速さで供給されないと燃焼位置はどんどんバーナーの根元の方へ移動してしまう(逆火)。逆の場合は炎がどんどん先へ移動してしまう(吹き消し)。燃焼速度に見合った、もしくは燃焼速度を調節して正しい位置で燃焼がおきるようにしなければならない。


  「実験」
全体で4班に分かれ、
   1 燃焼器のしくみと燃焼を観察
   2 ガラスバーナーにおける燃焼範囲、燃焼速度の測定、逆火の条件測定
   3 予混合火炎伝播の観察と発生条件
   4 外燃機関(スターリングエンジン)のしくみと運転
のうち、2つを実施
     

 「とことんセミナー」
手崎先生の今の研究についてや、スタッフの秋山さんの学生生活について聞いた後、自己紹介。将来の希望などを話し合う。

 まとめ 閉講式    結果報告と手崎先生から生徒に期待することをお話しいただく。感想と、アドバイスをいただきました。研究にかける熱いメッセージや期待が参加者に伝えられました。 アンケート記入の後終了・解散